「アマチュア相撲再興の可能性」 少年に関して言えば、相撲選手人口は増加している。青年会議所が主催している「わんぱく相撲大会」では、1988年には全国で約45000人の参加者が1998年には約60000人(1998年)に増加している。 また、海外に目を向けると、相撲は着実に広がりつつある。イギリス、ドイツ、ノルウェー、チェコ、アメリカ、ブラジル、タイなどで相撲大会が行われており、毎年秋に開かれている世界相撲選手権は、今年はドイツで開催される。 海外では、相撲は「文化」としてではなく、スポーツとして楽しまれている。 この流れを受けて、アマチュア相撲を取りまとめる日本相撲連盟では、相撲をオリンピックの正式種目にする事を目指し、「新相撲」を考案した。 「新相撲」とは、レオタードの上にまわしを締め、マットの上で戦う競技で、裸になる事を嫌う外国人にも受け入れやすいように工夫されている。 現在、国内では「新相撲」は女性限定の相撲として行われており、全国大会は今年で4回を数える。 一方、日本の地方では、現在でも相撲の人気は高く、大相撲の巡業と同様にアマチュア相撲の大会も全国各地を周りながら行われている。また、草相撲も盛んに行われており、祭りには相撲は欠かせない存在となっている。 しかしながら、相撲愛好者は高齢化し、草相撲も急速にその数を減らしている。 では何故、若者は相撲を敬遠するのか。一般社会人(20代〜30代)、学生を中心に聴き取り調査を行った結果、次の主な5つの理由が挙げられる。 @ まわし姿になるのに抵抗がある。 まわし姿は格好悪く、お尻を出すのが恥ずかしいというイメージがある。 A 体重の軽い人は活躍できそうにない。 曙、貴乃花の活躍する大相撲のイメージが強い。 B 気軽の参加できる場がない。 何処に土俵があるかわからない。参加したくてもチャンスがない。 C 怪我が恐い 相撲は余計な物を身につけていないので怪我し難いと言う実態を知らない。 D まわしがない。 まわしを何処で購入して良いかわからない。 そこで、本大会では上記の事情を考慮し、次のような方針を決めた。 @ 大会に体重制を導入し、上限を設ける。 体重制を取り入れる事で極端な体重による有利、不利を排除する。 A 大会当日までに練習参加日を設ける。 初めて参加する人のために、有段者による適切な指導を行い、基礎を身につける事ができる。 B 大会参加者にまわしを貸与する。 まわしを購入するのが困難な人のためにまわしを貸し出す。事前の練習においても同様とする。
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